イン・ザ・マネー
第三者検査機関による適合性検査については、消費生活用製品安全法で厳格な審査基準が規定されず、各検査機関の判断基準が明文化されていないので担当官により差が出たり、判断基準が時間とともに変化したり、複数の検査機関で異なる合否となったりすることが問題視されている。第三者検査機関による審査基準はそれぞれの機関や担当官独自のものであるので、該当する法律よりも著しく厳しくなっている場合や、各担当官に恣意的に判断される場合が散見され法律との明らかな乖離が存在している。同一の検査機関でも関東と関西の担当官によって見解が異なる事例が見られる。公平性や透明性、普遍性を保つために法律での審査基準の規定化、あるいは第三者検査機関の審査基準の明文化、判断の統一化、及び関係情報の全面開示が求められている。 この適合性検査に要するコストにより2001年以降の製品は価格上昇している。特に海外生産の場合は検査費用が割高となっているので、輸入品の占める比率が低下している。海外の第三者検査機関による適合性検査は現在のところ行われていないが、中国や東南アジアでは現地の検査機関も充実しているのでこうした機関を活用できるように制度を運用すべきである。実際には海外メーカーの方が国内メーカーよりも製品が豊富なのであるが、現地の第三者検査機関が利用できないため海外で製造される製品のコストアップを招き、事実上海外メーカーに対する貿易障壁となっている。結果的に、価格面で有利な違法商品がオークション等で現在でも氾濫している一因となっている。 適合性検査により製品は一定期間販売可能となるが、現行制度ではこの期間が短いため、同一の製品であっても適合性検査を繰り返し受けなければならない。この際に前回と同一の第三者検査機関による適合性検査を利用しても合格しないケースが見られ、検査機関の判断基準に普遍性が欠如していることが表面化している。検査基準の普遍性や再検査の簡素化、販売可能期間の長期化が求められる。 以前は玩具店やゲームセンターのプライズゲームでも人気のある商品だったが、中には出力が大き過ぎる危険な製品も含まれ、事故が多発(以下記事参照)したため、近年では不用意に児童に持たせるべきではないとされ、都道府県によっては有害玩具に指定している地域や販売を自粛しているところもある。 特に、子供にはクラス2レーザーポインターを持たせてはならない。クラス2製品の販売に際し年齢制限を設けているショップもあるが、もし手に入れた場合は保護者が管理すべきである。さらに大人が所持している場合でも子供の手の届かない場所に保管することが求められる。現在ではクラス2レーザーポインターがプレゼンテーション用のツールとして広く普及しているので、高校や大学では基本的な取り扱い方法を指導すべきである。 玩具店で取り扱う製品はほぼ全てクラス1レーザーポインターであると思われるが、一部には無認可の輸入製品を(単に安い等の理由で)知らずに置いてしまうなどの可能性もある。 以前マイクロソフトの製品がPSCマークなしで市場に出荷され、販売中止となったケースが発生している。法律の存在を認識していないメーカーや販売店によって公然と違法品が販売されているケースもあるので、使用中の製品については法律に遵守していることを再度確認されたい。 ただ、こういった規制があくまで 一般のショップに並んでいる完成された道具としてのレーザーポインター の販売規制であるため、基準の有効性には疑問をはさむ余地がある。例えば秋葉原や通信販売・個人輸入では規制値を遥かに超えて高出力な半導体レーザー発振器(例:共立モジュールなど)が流通しており、外為 筋の中には更にこれを改造したりする者もみられる。なおYahoo!オークションにおいては、レーザーポインターの出品に関して特別ルールが定められている。ちなみにYahoo!オークションではDANGERとかCAUTIONなどの外国語表記の製品が多数出品されているが、消費生活用製品安全法違反の日本国内では販売禁止の製品であり、この特別ルールにも反している製品なので入札には注意が必要である。ボタン電池採用機種や、PSCマークがないなど法律や特別ルールに違反する製品は残念ながらYahoo!オークションに相当数出品されていてYahoo!側の出品チェックが知識不足から疎かになっている現状が見受けられる。 現状では海外のインターネットショップやYahoo!をはじめとしたオークションサイトではきわめて出力の高いレーザーポインターを扱っている例が散見されるので、入手する際はレーザーの最大出力値(1mW未満)やPSCマークを確認すべきである。現行法を逃れる目的で海外から発送する業者も現れている。特に最近の半導体レーザーの進歩により小型の製品でも非常に強力なレーザー光線を出す場合があるので、個人輸入やオークションでの取引品も事故や犯罪を防止するために法律で規制する必要性が高まっている。同様に高出力な半導体レーザー素子やレーザーモジュールなどの電子パーツについても個人への法的な輸入・販売規制が求められる。ちなみに、テロ対策のため2008年7月よりオーストラリアでは許可のない者に対する高性能な携帯レーザーポインター(クラス3〜4)の販売や所持が禁止されていて、輸入品が税関で押収されるケースが発生している。 PSC認定品(クラス1〜2)であれば、レーザーポインターから目標までの軌跡(ビーム)は通常の大気中では全く見えない。プレゼンターの中には他人よりも注目を集めようと個人輸入等で入手したビームがはっきり見える製品を用いることがある。ビームが見える場合はクラス3以上の非常に強力なレーザー光線が照射されているのは確実なので、聴衆の安全を確保するために主催者がその使用を即刻中止させるべきである。 プレゼンターによっては常にレーザーのスイッチを押していることがあるが、安全確保のため必要時以外はスイッチを切り、聴衆に向けて照射するような行為は止めるように注意を促すべきである。 天体観測のガイドをする際には、ビームが見える強力な日経225 を用いるべきでない。こういった目的では国内の合法的な製品では出力が足りず、より強力な製品の個人輸入を行うケースが散見されるが、特に夜間の星空観測の場合は瞳孔が大きくなっているので思わぬ事故につながりやすい。また、こうした利用法が航空機への妨害行為とされ逮捕された事例が海外で発生している。 クラス2の製品で照射する際には鏡や反射率の高い金属板に向けてはいけない。反射光線のエネルギーが高く、自分や周囲の人に不意に当たって危険である。クラス1〜2の製品であってもレーザー光線が収束するので絶対に双眼鏡や天体望遠鏡などを通して見てはいけない。 猫じゃらしの目的で入手されることもあるが、動物の目には向けないように用いるべきである。さらに、動物の目を怪我させると法律違反や条令違反となることがあるのでレーザーポインターを含むどのようなレーザー装置であっても有害鳥獣対策として用いてはならない。 クラス1 100秒間瞬きせずに直視してもFX 無いとされる。光線の波長によって出力制限が異なる。概ね0.2mW(単位:ミリワット)前後の出力。前出のPSCマーク添付対象、主に玩具用。 クラス2 0.25秒間未満の直視は問題無いとされる。1mW未満の出力。前出のPSCマーク添付対象、主にプレゼンテーション用。 これより上の出力を持つ製品は違法である。分類の基準は国内と海外では異なるため、外国製品の場合はクラス表示が同じでもPSCマークのない製品は国内販売禁止である。 クラス3A 旧来のレーザーポインター・共立モジュール・レーザーマーカーなどに。直視してしまっても瞬きなどで回避できる場合がある。望遠鏡などで直視した場合は目に致命的な損傷を与えることが多い。 クラス3B チューンナップされた共立モジュール、DVDレーザーがこれにあたる。光線の直視はいかなる場合でも避けなければいけない。出力は500mW未満。 クラス4 直視だけではなく、拡散反射でも目に悪影響を与えたり、火災や皮膚障害が発生する。レーザーショー向け。 さらに、2001年に消費生活用製品安全法により、次のような規制が電池駆動の携帯型レーザー装置に加わった。 全長:8cm以上 重量(電池含):40g以上 出力:1mW未満(クラス1〜2)・出力安定回路の搭載 電池の種類:単3、単4、単5形のいずれかのみ(ボタン電池不可) 電池の数:2個以上 スイッチ:手を離すと通電、発光がオフになること(ロック機構禁止) 第三者検査機関による適合性検査にパスし、PSCマークや製造事業者等を表示すること その他:通電状態が確認できること。秘匿性の高い形状(手中に収まる・ほかの文具に偽装等)は不可。たとえば普通のボールペンと見分けがつかないようなものは不可。 これによって姿を消した遊戯銃用のレーザーサイトも少なくない。特にグリップ内蔵型の「レーザーグリップ」はこれらを満たすことが困難なため、個人輸入等の特殊な手段でなければ手に入らなくなった。 2001年以前に販売された製品の中には表示されている出力よりも強力なレーザー光線を発生させるものがあるので、PSCマークのないものや、ボタン電池を使ったもの、外国語表記のものは基本的に使わないほうがよいであろう。 なお、PSCマーク添付対象の基準を満たしている製品でも、網膜細胞が特に過敏な人に対しての安全性について基準の有効性を疑問視する向きも一部にはある。 他のレーザー光同様、光を直接目に入れると大変危険である。最悪の場合、失明の恐れもある。 プロ野球 1997年のプロ野球シーズンで、8月に行われた大阪ドーム球場での試合中、ヤクルトスワローズの選手だった吉井理人投手の目の付近にレーザーが当てられるという事件が発生。吉井投手本人は当てられたと証言し、映像でも確認された。また、翌年1998年5月には、阪神タイガースの選手だった川尻哲郎投手にも、阪神甲子園球場での試合後のインタビューの際に顔にレーザーが当てられ、その様子がTVで中継されるという事態まで生んだ。悪戯か妨害かその目的は不明のまま、結局犯人も分からずにいる。 サッカー 2008年9月、バーレーン・マナマで行なわれたFIFAワールドカップアジア最終予選「バーレーン対日本」で複数の日本選手が「観客からレーザーポインターによる妨害を受けた」と証言、また同月にクウェートで行なわれたアジアチャンピオンズリーグ準々決勝「アル・カーディシーヤ対浦和レッドダイヤモンズ」においても浦和選手がレーザーによる妨害を受けたと証言している。 競馬 競馬において、競走馬の順位を操作しようと目論んだ観客が、競走馬を狙ってレーザーポインターを使用した疑惑の問題が起こっている。 誤射 逆のケースではあるが、米国ではこれらレーザーポインターが拳銃などの照準器(狙いを定めるための装置)にも利用されるため、暗闇で照射された人が拳銃強盗に撃たれると思い、防衛のために持っていた拳銃で照射元に向かって発砲、レーザーポインター(レーザーサイト)で悪戯していた人に弾が当たるという事件が起こっている。